Design:板倉準三建築研究所
低座椅子
担当:長大作
ある歌舞伎役者からの依頼で邸宅を設計した際
一緒にデザインされたのがこの「低座椅子」です。
「和室でのくらしに違和感なくとけ込み ゆったりとくつろげる椅子に座りたい。」
という要望に出した答え。
座面までの高さは29cm。
足を投げ出した姿勢で座れ
広い座面の上ではあぐらもかけます。
ご年輩の方も無理なく立ち上がれる
やさしいデザイン。
畳や絨毯を傷めないよう
ほどよい幅を持たせた脚部はソリの形に なっています。
印象的案フォルムの背もたれは
「柿」をふたつに 切ったときの断面の様子から
インスピレーションを受けたと言います。
ある歌舞伎役者
それは八代目松本幸四郎氏
父から息子
そして孫へ 代々受け継ぎ
伝えられていくであろう椅子。
時代を超えて残るもの
永遠のスタンダードと呼ぶにふさわしい
プロダクトの底力を感じます。
1964年にグッドデザイン賞を受賞。
※天童木工カタログより引用